心が穏やかになる、ゆったりとした素敵なピアノ曲10選
ここでは、モーツァルトやショパン、エイミー・ビーチを始めとする作曲家が残した人気ピアノ曲をご紹介します。どれも、あなたの生活を素敵に、そして穏やかなものにしてくれる作品です。
最終更新日:2024年1月30日
リラックスしたいときの特効薬は、やはり多くの場合「音楽」ではないでしょうか? ドビュッシーの夢見るようなメロディーから、シューベルトの静かで荘厳な曲まで、頭を落ち着け心を穏やかにしてくれるクラシックピアノ曲は豊富にあります。リラックスしたいときに聞くだけでも効果的ですが、実際に練習してみることで、ご自身の創造性や音楽性をさらに開拓できるはず。
flowkeyではアプリを通じ、リラックスできる素敵な作品を何百曲も練習できます。ここではまず、flowkeyのお気に入り10曲をまとめました。全ての難易度に対応しているため、ピアノを始めたばかりの初心者も、真剣にスキルアップを目指すピアニストも、早速曲の練習を始めてみましょう。何よりも大事なのは、リラックスすることです!
感情を込めた演奏
音楽の大きなメリットの一つは、言葉を使わずに感情を伝えられること。サスティンペダルやリズム・速さの変化、鍵盤を押す強さによる強弱や音量の調節など、実験的に様々な弾き方を試してみれば、曲の中の特定の感情を際立たせたり、あるいはこうした感情を新たに加えたりすることさえできます。曲をどう解釈するかは、あなたが決めるものです。怖がらず、新しいことや他とは違ったアプローチを試してみましょう。
1. ショパン – 夜想曲 第2番 変ホ長調 作品9-2
夜に魅せられて
伝説的な作曲家、ショパンが生んだ作品の中でも特に愛されているのは、21曲のノクターン(夜想曲)。中でも特にこの曲は(flowkeyで練習できる他の曲もそうですが)、ロマン主義の典型で、強い感情を引き出すことを目的として作曲されました。
「夜想曲 第2番 変ホ長調 作品9-2」は繰り返しが続く構造で、メロディーは繰り返されるたびに複雑さが増していきます。そのため、同じ曲の中で感情の変化をつける練習にはぴったりです。弾いているあなたも、近くで聞いている家族や友達も、曲を聴く人誰もがそのうっとりする調べに心奪われるはずです。
2. サティ – ジムノペディ第1番
美しく、物憂げ
Netflixのドラマシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』で情緒的な効果を大いに発揮した「ジムノペディ 第1番」。強い感情を犠牲にすることなく初心者でも弾ける、申し分ない作品です。
flowkeyの初心者向け編曲は、ゆったりとしたメロディーと比較的シンプルなハーモニーで構成されているため、高い技術がなく指が早く動かない初心者でも、力強いムードを作り出せます。一つ一つの音が長く、音と音の間にも間隔があることから、自分だけの解釈や感情を込めることが誰しも可能です。
3. ヘンデル – Sarabande – Suite No. 4 in Dm, HWV 437
穏やかで優雅なダンス
元々ハープシコード向けに作曲された「組曲 第4番 ニ短調 HWV 437」は、ダンスというよりも葬式向けの曲に感じるかもしれません。それでもよく聞いてみると、悲しみや悲嘆をたたえてはいるものの、鮮やかな希望も見え隠れするスローダンスが浮かび上がります。
ほろ苦い感情にテーマソングがあるとすれば、この曲でしょう。メロディーは慎重で、左手は繰り返しが多いため、中級者レベルの人に適しています。両手は異なるタイミングで動くことが多いので、一曲の中で手の切り替えを練習するのにぴったりです。
4. クララ・シューマン – バラードOp.6
88の鍵盤上で披露されるバレエ
クララ・シューマンは従来、作曲家ロベルト・シューマンの妻で名ピアニスト、としか考えられていませんでした。とはいえ、近年は特にピアノ曲において、クララ自身も傑出した作曲家として再発見されるようになったのです。劇のようなドラマ性や叙情性、動きに満ちた悲痛なこの曲は、スピードとテンポに変化をつけることで感情をたっぷり込めた弾き方を身に付けられる、上級者向けの素晴らしい選曲です。
曲のセクションによっては初心者でも演奏できる部分があり、挑戦してみると面白いかもしれません。この傑作を自宅で演奏し、鍵盤上で繰り広げられる美しいバレエを楽しみましょう。
5. ベートーヴェン – Adagio Cantabile – Sonata Pathétique(ピアノソナタ「悲愴」)
米人気ラジオ番組のテーマソング
ピアノソナタ第8番「悲愴」は、クラシック音楽を扱い米国屈指の人気を誇ったラジオ番組「Adventures In Good Music(良き音楽を巡る冒険)」のテーマソングとして使われた作品。第2楽章「アダージョ・カンタービレ」は「ゆっくりと、歌うように」という意味で、曲の情緒的な雰囲気と演奏の際の表現方法について、イメージがわいてきます。
flowkeyで練習できる「アダージョ・カンタービレ」は上級者を想定したバージョンですが、経験が浅い方でも諦める必要はありません。まずは、両手弾きの練習を始めるのにぴったりの、繊細な冒頭部分から始めましょう。
6. リスト – 愛の夢 第3番
愛を夢見て
この曲は、ドイツの詩人フェルディナント・フライリヒラートが愛をつづった詩をベースとしています。flowkeyでは初心者、中級者、プロレベルが選べ、あらゆる練習ステージに合わせられる幅の広い作品です。
初心者版はゆったりとしたペースで、ピアノを始めたばかりの人におすすめ。難易度が高めの編曲版も2つご提供しているため、スキル向上に合わせてさらに難しい指の動きを練習し、曲と一緒に成長できます。曲は情熱的なラブストーリーのように、先に進むにつれ音量や激しさを増していきます。あなたのピアニストとしての経験も、それと同じように高まっていくでしょう。
7. ドビュッシー – 月の光
穏やかな曲といえばこの作品
「月の光」についてはもう、語り尽くされているのではないでしょうか。鍵盤上を夢のように漂う、さざなみのようなこの名曲。感情の流れが優しくさざめき、鍵盤には雨音が詩のように響きます。8分の9拍子で書かれているため、少し変わった拍子を試してみたい人にはもってこいです。
ドビュッシーは「Adante tres expressif(少し遅めのテンポで表情たっぷりと)」という注釈を残していて、演奏する側には自分自身の感覚や感情を加える余地が多いに残されています。
8. シューマン – Dreaming | Kinderszenen(トロイメライ/夢)
子供の夢の情景
先述の作曲家クララ・シューマンの夫、ロベルト・シューマンの「トロイメライ/夢」は、組曲「子供の情景」の一曲です。穏やかで繊細な雰囲気があるこの作品。まるでかわいらしい子供の眠りを妨げることなく、楽しいまどろみの幻想に浸ってもらおうとしているかのようです。
flowkeyの編曲版は、ピアノの経験が浅い人には難しいかもしれませんが、レベルにかかわらずしっとりとした弾き方を練習したい人にぴったりです。小さな子供を起こしてしまわないよう、ゆっくり優しく鍵盤を押しましょう。
9. エイミー・ビーチ – Scottish Legend
切ない願望
エイミー・ビーチは、米国人女性として初めて、自身が制作した交響曲が発表・演奏された作曲家です。19世紀末に評判を博した作曲家の一人である彼女は、歴史に名を残す傑出したピアニストでもありました。そしてこの作品は、彼女が作曲した中でもとりわけ美しく繊細な曲です。
作品は様々な点でイギリス諸島の民族音楽の影響を受け、長音階と短音階の掛け合いを特徴としています。コードの演奏が技術的に難しいと感じるかもしれませんが、練習する価値はあり。スコットランドをテーマとした、切なくも素敵な一曲です。
10. シューベルト – アヴェ・マリア
希望の響き
希望や愛、救いといった揺るぎない感情の表現において、シューベルトの「アヴェ・マリア」を超える曲は音楽史全体を見わたしてもなかなかないでしょう。この作品は元々、スコットランドの長編詩『The Lady of the Lake(湖の貴婦人)』の一部を描写するため作曲されたものでしたが、ローマ・カトリック教会の祈りの言葉「アヴェ・マリア」と密接に結び付くようになりました。
flowkeyバージョンは、ボーカル部分とピアノの伴奏を組み合わせているため、曲の起源に忠実な編曲です。独特のメロディーを持つこの曲は様々なレベルで演奏でき、常に期待や静かな希望を感じさせてくれます。
flowkeyでピアノを練習しよう
ここで挙げた曲の中に、心を静めてくれるような音楽はあったでしょうか? flowkeyでは、この記事でご紹介した全ての曲を始めとし、他にも様々な楽曲を練習できます。その多くは、初心者レベルからプロレベルまで難易度を調整できるものです。穏やかさ、わくわく感、落ち着きや陽気さなど、求めているものが違っても大丈夫。flowkeyでは、大好きな曲を練習し、新たなお気に入り作品を見つけていただくお手伝いができます。
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